4月に行われたU-18日本代表候補合宿で未来富山の左腕・江藤蓮投手のピッチングが注目を浴びました。
綺麗な投球フォームから繰り出される直球はまだ140キロ中盤ですが、この夏に向けまだまだ大きな成長が期待されています。
今回の強化合宿は一般非公開で実施されたため、江藤の投球を見られたのは一部の関係者だけで、まだ無名の存在です。しかし、この夏、そして秋といずれ江藤蓮の名前が全国区になる日が来る、そう予感させる怪腕の球歴、出身はどのようなものでしょうか?
プロフィール
江藤 蓮 | えとう・れん |
生年月日 | 2007年5月19日 17歳 |
身長/体重 | 180㎝ 83㎏ |
投打 | 左投げ 左打ち |
出身地 | 長野県須坂市 |
小学校 | 須坂市立高甫小(須坂リトルシニア) |
中学校 | 須坂市立常盤中学(千曲ボーイズ) |
高校 | 未来高等学校富山 |
U-18日本代表候補合宿
投手18名に選ばれる

紅白戦で6打者をパーフェクト投球
この日、江藤が対戦した6打者は、すべて甲子園出場経験がある強打者でした。ドラフト候補に挙がる赤埴幸輝(あかはに・こうき/天理)をショートゴロ、フリー打撃でサク越え弾を連発した田西称(たさい・とな/小松大谷)はセカンドゴロに打ち取っています。江藤は「意外とストレートで差し込めるんだなと実感しました」との感想。
DeNA 河原スカウトのコメント
自身もサウスポーだったDeNAの河原隆一プロスカウティングディレクターは、江藤についてこんな感想を語っている。
「全身を使えるフォームで、ボールにキレがあるし、コントロールもいい。体ももっと強くなりそうですね。すごく楽しみな、いい素材だと思います」
引用: web Sportiva 2025年4月9日 より
出身地 … 長野県 須坂市

Google Map より
江藤蓮投手は長野県須坂市の出身です。小学校、中学校と地元の市立校に進みました。
小学校 … 須坂市立高甫小学校
高甫小2年から硬式の須坂リトルシニアで野球を始め、4年から軟式の豊野アップルズでプレー。
中学校 … 須坂市立常盤中学校
千曲ボーイズ
常盤中学校ではボーイズリーグの千曲ボーイズに所属し硬式野球でプレーしました。2年春夏と3年春に全国大会出場。

引用:千曲ボーイズ HP より
なぜ「未来富山」を選んだのか
強豪校から誘いを受けることも全くなかったとのこと。千曲ボーイズの先輩が進んでいた縁もあり、誘いを受けていた未来富山に進みました。
「中学時代は球速も130キロは出ていなかったですし、強豪校から勧誘を受けることはまったくありませんでした。野球を始めた頃からプロ野球選手になりたくて、できることなら高校からプロに行きたい。(全日制に比べれば)通信制の学校は勉強の時間が少なくて、その分、野球に費やせる時間が増える。だから未来富山を進学先に選びました」
引用:Nunber Web 2025年4月19日 より
「未来富山」という高校

引用:富山みらい学園 HP より
野球にとことん打ち込みたい
未来富山は、本校が愛媛県松山市にある通信制高校。野球に特化し、部員約30人全員が魚津市の寮で生活しています。
「勉強は苦手でも野球をとことんやってみたい!」という球児が全国から集まる高校です。中学時代は硬式野球チームにいた江藤投手も「野球に打ち込みたい」と未来富山を選択しました。
未来富山には基本的に授業というものがなく、各生徒が教科の課題をレポート提出し、定期的に実施される試験と面接指導を経て、卒業に必要な単位を取得していきます。
通信制高校での1日は、平日の午前中寮で約2時間の勉強し午後からはグランドに移動して4~5時間の全体練習をします。
時間の融通が利き、長所を磨きやすいのでしょう。他競技のトップアスリートが通信制高校を選ぶことが多いのも、うなずけます。
県のベスト4が最高成績
野球部の最高成績は昨年夏の富山大会ベスト4
まだ甲子園出場はありません。
野球部監督は創部時から岩瀬誠良氏(2017年 夏の甲子園優勝の花咲徳栄の遊撃手)が務めましたが、現在は角鴻太郎氏(2009年に日大三で夏の甲子園出場)に交代しています。
高校での戦績は?
1年春からベンチ入り
江藤投手は高校入学後に1年生の春からメンバー入りを果たしました。
1年時夏の富山大会でもベンチ入りし全3戦で5番・中堅スタメンで出場。投手としては初戦・南砺福野戦で初登板し、1回1失点。
1年生の秋の新チームからエースを任されましたが、富山商に3-6で敗れ県2回戦で敗退となりました。
2年夏に県ベスト4
2年夏の県大会で143㌔をマークし、創部6年目で夏の大会初のベスト4進出を達成。
初戦2回戦・新川戦で5安打10K1対0完封、準々・新湊戦で8K4対1完投。
好左腕・福山擁する富山北部と4強で戦い、4安打0-2完封負けで惜しくも敗退。
5回を0封しながら雷中断後の6回に2点を失い、6回4安打、3三振2失点(責1)
続く2年時秋の予選にシード校として挑むも富山工に1-3で敗れ3回戦で敗退。
3年春にU-18代表候補
その後、3年生の春にU18候補入りを果たし、紅白戦でMAX138㌔、2回2K完全の好投をみせました。
■ 高校入学後の公式戦
2023 夏の富山大会 | 1回戦 | 〇 8-1 南砺福野 | リリーフ登板で1回無失点 |
〃 | 2回戦 | 〇 10-0 上市 | 登板なし 6回コールド |
〃 | 2回戦 | ● 4-7 不二越工 | 登板なし |
2023 秋の富山大会 | 2回戦 | ● 3-6 富山商 | エースとして登板 |
2024 春の富山大会 | 1回戦 | 〇 37-0 中央農 | |
〃 | 2回戦 | 〇 3-1 高岡工芸 | |
〃 | 3回戦 | ● 1-6 富山国際大付 | |
2024 夏の富山大会 | 2回戦 | 〇 1-0 新川 | 10奪三振で完封 |
〃 | 3回戦 | 〇 20-0 富山西・呉羽・伏木 | 登板なし |
〃 | 準々決勝 | 〇 4-1 新湊 | 8奪三振で完投 |
〃 | 準決勝 | ● 0-2 富山北部 | 6回を投げ2失点 |
2024 秋の富山大会 | 2回戦 | 〇 4-1 新湊 | |
〃 | 3回戦 | ● 1-3 富山工 | |
2025 4月 | U-18 代表候補合宿に参加 | ||
2025 春の富山大会 | 1回戦 | 〇 3-2 新湊 | |
〃 | 2回戦 | 〇 11-1 呉羽・富山南・富山西 | |
〃 | 3回戦 | ● 0-7 高岡商 | 6回9安打3失点 |
夏はノーシードで臨む
春季富山大会は3回戦で高岡商と対戦。江藤投手は先発し、6回を投げ9安打で3失点でした。
プロ6球団のスカウトの前で自己最速を145キロに更新しました。
高校入学当時の最速は130キロ前後だったが、「真っすぐが力強くなって、球速も上がりました」と昨夏に143キロを計測。
冬場に体重を6㎏増やして、現在は180㎝、83㎏と立派な体格に成長。
U-18代表候補合宿の紅白戦での最速は138キロでしたが、夏までにはさらに球速を伸ばしていくことが期待されます。
未来富山 江藤蓮 U-18代表候補の球歴 まとめ
北陸に現れたドラフト候補、未来富山の江藤蓮投手。まだ無名の存在ですが、4月に行われたU-18日本代表候補合宿でそのピッチングが注目され、この夏の活躍が期待される左腕です。
出身は長野県須坂市。「野球をとことんやってみたい」と通信制の高校を選びました。「進路はプロ1本」と表明していることもあり、プロのスカウト注目の存在。
この夏から秋のドラフト会議にかけ、「無名から全国区の投手へ」という成長曲線を描くはずです。
その存在に注目ですね。
ドラフト候補:無名校のエースたち
あわせて読みたい
↓ ↓ ↓


コメント